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いずみちゃんの話

2011年05月13日

大関商品研究所は、「バウハウス」というシェアハウスを3軒手がけてきましたが
最初は貿易業からスタートし、その後、東京・田町周辺で飲食店を展開してきた会社です。

つい先日、三田で和食のお店『まごわやさしい』が新しくオープンしました。
このお店の内装設計から現場監督、ロゴデザインまで任されていたのは
なんじゃもんじゃオールスターズでも紹介した、最年少社員のいずみちゃんです。

今日は、いずみちゃんの話を書きます。

いずみちゃんは関西出身で、大学卒業とほぼ同時に上京し
「バウハウス南千住」(大関商品研究所のシェアハウス)に住み始めました。
と同時に、大関商品研究所に入社したという、変わった経歴を持っています。

大学では、道具や家具、空間設計などデザインを扱う学科で勉強し
ものづくりができる仕事がしたいと思っていたそうです。
CMや映画の小道具を作ったりコーディネイトする会社などを探していました。

上京するのは決めていたので、同時に家探し。
ひつじ不動産のサイトでバウハウス南千住を見て、住みたいと思うと同時に
これをつくった「大関商品研究所」という会社、おもしろそう!と思ったそうです。
採用面接と、内覧申込のメールをほぼ同時に送りました。

4月半ばに上京し、内覧しながら、面接。
入居は決まったものの、当時の大工チームは大関さん+馬場さんの2人きり。
いずみちゃんが入社してもすぐにやれる仕事はないからと、一度は断られてしまいます。
それでも、これまでに受けた会社とは違うと感じたいずみちゃんは
「私はここに未来があると思うから、やることを自分で探します」と押切って
とうとう大関さんの首を縦に振らせてしまいました。

5月半ばには、上京。
「ほんとに出て来たんだ」と笑われました。

入社してすぐ、大工の馬場さんが仕事をしている現場に連れて行かれたいずみちゃん。
大関さんは「この子、ものづくりが好きな子だから」とだけ言い残して、
馬場さんにいずみちゃんを預けると、どこかへ行ってしまいました。
それから、右も左も分からないままタイルを貼ったり、掃除をしたり。
左官仕事も大関さんに教わったりしながら、見よう見まねで覚えたそうです。
(もちろん大関さんも、左官さんではないですが…)

いずみちゃんが覚えたのは、大工仕事だけではありません。
大関さんから大事なことをたくさん教わったそうです。

そのひとつが、「目標を立てる。目標を予定にする」という言葉。
バイオリンをやりたいなあ、と呟くいずみちゃんに、大関さんが一言
「そういうこと言って、結局やらないんだよなあ」
その言葉に「くそー」と奮起したいずみちゃん、
「明日予約します!」と宣言して、本当に始めてしまったそうです。
今年は初めての海外に行くため、パスポートも取りました。
大関さんが「ヨーロッパを見ておいた方がいい」と言ったから
ちょっと口惜しいけど、6月にヨーロッパに行くつもり。

連休明けに開店を控えたある日、
「まごわやさしい」の現場を訪れると、いずみちゃんは一人でベンチ席を作っていました。

当初は椅子を買って置く予定でしたが、店長さんと話してみて、
収納スペースがもっと必要だということがわかりました。
そのため急遽ベンチ席に変更して、中を収納として利用しようというアイディアです。
馬場さんはなんじゃもんじゃハウスの刻み仕事で不在、大関さんはインド旅行中。
(大関さんは、「任せる」となったら、ここまで任せてしまいます…)

ベンチを作ったことがあるわけではないけれど、別のお店の座席をよく観察して。
職人さんたちが綺麗に仕上げてくれた壁を傷つけて失敗しないように、よく考えて。
馬場さんには内緒です。

 

馬場さんに言うとサクサクッとやっちゃうのは分かってるんだけど
ほんとは私、大工もやりたいから、こっそりやって、見返してやろうと思って」

 

以前は、これ見て大関さんは何て言うかな、と考えながら仕事をしていたときもあった。
でも、任せてもらってるから、自分で考えてやらないと。
自分で考えないで人に言われたままやると、大関さんに叱られるんですよ。と笑います。

そこに、今日は現場に来ないはずの馬場さんが不意にやってきました。

 

「長椅子にしたの?自分でやるつもり?」

 

うん、と頷くいずみちゃん。「ダメ」と言われるんじゃないか、不安そうな顔です。
それでも明るく大きな声で、

 

「できると思います!」
「うん。じゃあ、やって」
「無理だと思ったら呼びます」
「うん。」

 

いずみちゃんの作りかけのベンチを見て。

 

「うん、こういうやり方でいいの。それでいい」

 

いずみちゃんの心配は的中せず、馬場さんはそうかそうかと頷いて、
帰っていきました。

はじめて馬場さんのいる現場に連れて行かれた日、
帰り道はバウハウス南千住まで、馬場さんが一緒に歩いて帰ってくれたそうです。
上京したばかりで自転車もなかったいずみちゃんに、
徒歩で現場に通える道順を、教えてくれたのでした。
その日から、いずみちゃんはずっと馬場さんと一緒に仕事をしてきました。

今週、新店がいよいよオープンしたのですが
私はいずみちゃんのブログを読んで、泣いてしまいました。
『5・12 アニバーサリー』(5/12はいずみちゃんの入社一周年!)

 

この一年間、とても花まるな毎日でした。

毎日新しいことさせてもらいました。

まわりにいてくれるみんながほんとにだいすきで、

行きたいところもいっぱいあって、

始めたばかりのバイオリンもたのしくて、

人生がおもしろくてたまらない。

ものすごいわくわく感が湧いてくる瞬間があって、

それはわたしのなぞの原動力のひとつです。

なんじゃもんじゃハウスが、つくる人にとっても、住む人にとっても
もっともっと人生を明るくする出会いになったらいいな。
いずみちゃんの笑顔を見ていると、ほんとにそう思います。

 

 

 

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