やりたいことは、やってみよう。「日常」は、もっと自由になれるから。ツリーハウスを囲んで暮らすシェアハウス
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みんなでつくる家

2011年05月27日

5月24日(火)雨のち曇り/晴れ

曇り空を透かして差す光も夏の熱を帯びてきた、この日。
なんじゃもんじゃハウスでは、いよいよ建方が始まりました。
馬場さんの刻んだ木材を基礎の上に組んでいきます。

敷地が広い道路に面していないので、畑の脇を通って荷車で運びます。
さらに、傾斜に沿って作られた土台の上まで木材を運び上げます。

今日は人手が必要!ということで、大工ではないメンバーも招集がかかりました。

プロジェクトリーダーのかなちゃんは、
なんじゃもんじゃでは主に広報やイベント企画を担当しています。
でも今日はツナギに長靴で、ドボクガールです。
何を隠そう彼女は、自分が大家さんのシェアハウス「ニジノワムラ」を
大関さんのサポートを受けながらオープンさせた、シェアハウスオーナー。
当時、バウハウス南千住の住人で、OLさんでした。
友人たちにも手伝ってもらいながら、週末や連休を利用して自ら施工を行い、
シェアハウスを完成させました。

こちらは、なんじゃもんじゃオールスターズでも紹介した、
経理の永田さんです。今日は長靴で、ドボク経理。

なんじゃもんじゃハウスは、傾斜地に階段状に建てます。
まずは一番高い、共用棟の基礎の上に、木材を運び上げているところ。
大きい部材は縄をかけ、みんなで力を合わせて下から押し上げつつ引っ張り上げます。

いずみちゃんも、大工さんに見守られながら奮闘してます。
彼女は大工見習いなので(と言っても、立派に店を一軒オープンさせてます!)、
職人さんのする仕事もやらせてもらっています。

大関さんは、自ら現場監督を務めます。
たぶん、大家さん/オーナー自身が現場監督をする住宅って
結構珍しいんじゃないかな…?と思います。

大関さんは、最初のお店をリノベーションするとき、
職人さんを頼まず、全部自分の手で施工をしました。
その後、多くの力強い仲間に恵まれるようになってからも、
自分も現場に立ち、職人さんと一緒に考え、汗を流します。
「こういう人たちと働くことって、本当に気持ちのいいもの」と笑いますが
ただ「好き」というだけが、現場に立ち続ける理由ではないと
私は思います。

こんな傾斜地に家を建てるなんて、ムリ。
重機を入れられないから、ムリ。
たくさんお金をかけないと、ムリ。
工事が始められるまで、大関さんは「ムリ」という言葉をたくさん言われました。
結局、東京・横浜周辺の工務店さんはおおかた断られてしまったので、
群馬でダム工事なども請負っている職人さんたちに会いに行きました。
あちこち奔走して、気づけば土地を買ってから1年以上が経っていました。

たしかに「ムチャ」なのかもしれません。
でも大関さんは、やる前から「できない」というのが、嫌いです。
まずは、自分で考えて、やってみることを大事にしています。
やったら面白そうだと思うなら、失敗なんて恐れないで
難しいこと考えないで、とにかく挑戦してみればいい。
超シャイなので、訊かないと言ってくれませんけどね。

もしも本当にこの傾斜地に家を建てられなかったら、
ツリーハウスだけ作って、そこに本社を移転するつもりだったそうです。
ふざけているみたいにも聞こえるけれど、それが大関さんの
「覚悟」なんだと、私は思います。
やりたいと思ったら、自分の手でやってみる。
失敗しても、自分のケツの拭き方は心得てる。
ビジネスにおける、そういう「覚悟」があって初めて
本気で「ムチャ」や「バカ」ができるのだと思います。

大関さんはよく外国へ旅に出かけます。
日本ではあり得ないような貧しさの下でも、
人々がたくましく生きている姿を見るのが好きだそうです。
そしてそんな国や街では、住む人が自分の家を、
自分の手で建てているのをよく見ると言います。

横浜は坂の多い街です。
なんじゃもんじゃより高いところに建っているご近所さんの中には
車も入れない狭い道に面している家もあります。
戦後まもない頃に、小田原あたりの農家さん(たぶん兼業大工さん?)が
建ててくれた家に、今でも住んでいるそうです。

もちろん今では法律も、世の中の状況も変わっているし
当時と同じように家を建てればいいということではありません。
なんじゃもんじゃも、きちんと法律や安全性の基準をクリアしています。
(設計した、高橋さんのおかげです!)
設計士さんの、オーナーの思想を汲み取りカタチにする力、
様々な難関を乗り越える、細やかな集中力と大胆さ。
そして熟練した大工さんや鳶の皆さんの、プロの技があって
初めて実現している「ムチャ」です。

それでも、
「ムチャだからこそ、自分の手で実現してやろう」
という、反骨と呼びたくなるような大関さんの「覚悟」が
大関さんの作るものを、とびきり面白くしているように思うのです。
「みんなでつくる家」が、「自分の手でつくる家」でもあるために。
大関さんは現場に立ち続けるのだと、私は思います。

こうやって、建設のプロではないメンバーも現場に入り、
みんなで家を建てることが最高だ、とは言いません。
たとえ現場監督をやらなくたって、家を建てる前から、そして建った後も
溢れんばかりの愛を注いでいる大家さんを、私は知っています。
想いを共有できる優れたプロを雇い、チームを組むことで、
作り手と住まい手の幸せを同時に叶えている事業者の方も、知っています。
単に、これが大関さんのやり方だ、というだけです。

でも、なんじゃもんじゃハウスに誰かが住むときに、
私はその人たちに、こう伝えたいです。
「この家を建てているとき、みんな
ほんとうに楽しそうに、笑っていました」って!

水たまりに映る青空も、もう夏の色です。
明日は上棟式。
なんじゃもんじゃハウスも、いよいよ本番です。

 

 

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