やりたいことは、やってみよう。「日常」は、もっと自由になれるから。ツリーハウスを囲んで暮らすシェアハウス
    Home大関さんの話(2)

« | »

大関さんの話(2)

2011年09月25日

大関商品研究所のボスにして、最大のナゾ。
大関さんの素顔に迫る、ロングインタビュー(後半)です。
どうぞ、大関さんの話(1)からお読み下さい。

自分は人の意見を聞かない。ひねくれている、と言う大関さん。
「どういうときに自分がひねくれていると思いますか?」と訊いてみました。

 

毎日、いろんなことに怒ってる。

……腹が立つことは毎日あるけど「ひとつになろう日本」とか、キライ。

もっと勝手気ままに「この震災を逆手に取って、一儲けしてやろう」とか、
そういう方が健全だと思うんだよね。人間らしいと思う。

ひとつになんかなりたくない。みんなそれぞれ考えていること違うんだから。
怖いよね。もっと個人個人勝手気ままでいいと思うんだけどね。人に迷惑かけなければ。
周りを見て自分の行動を決めるとか、そういうのがキライ。
そういうことにいつも怒ってる。

学生のボランティア活動は、自分が充分に幸せになってからやればいいと思う。
日本人はすっごい幸せじゃないよ。それ以前に。

でもみんなそんなこといちいち怒らないんじゃないかな。忙しいから。
みんな忙しいよね。

 

競争しちゃダメだよ。

競争しないで食っていけたらいいじゃないですか。楽じゃないですか。

シェアハウス(業界)も競争になってきてるから。
競争しないようなことをいつも考えています。
シェアハウス作るにしても、ボロ家を(バウハウス)高円寺みたいにするのって、
すごい手間がかかるんですよ。
ぼくなんか自分が現場に行ってるからああいう直し方ができるというのもあると思う。
この壁はこのカタログのこのページのクロスを貼ってとか、そういうやり方だから。
ああいう直し方って、なかなかできないんですよ。
それが分かってるから、あえてやるんですよね。
この物件(なんじゃもんじゃ)だって、いい物件だと思うんですよね。
でもここまで誰も絶対やらないし。それが分かってるからやるんですよね。
それは競争したくないから。

やだよね、競争は。疲弊するし。

 

 

つくるのが好き。

いい場所(立地)だったら、余計なことしなくていいんですよね。
ただ、ぼくはやっぱり作るのが好きだから。
そういうやり方だと、全く面白くないなと思って。
ほんとに金儲けだけになっちゃうから。

(作るのは)建物も好きですけれども、建物じゃなくても。
だからほんとは自分専用のアトリエみたいなもの設けて、
わけのわかんないガラクタとか作ってたいんだけど。
世の中の役に立たないんだけど面白いなとか。
そういうもの作ってたいんですけどね。

普段から何か作ったりすることはないです。
子どものときも特別ものづくりが好きという訳でもなくて、普通。
学生時代は建築科にいたけど、図面引いたりするより、
実際に施工する方が好きだったんだよね。

 

 

誰かに教わったりしなかった。

(職人になろうと思ったことはなかったですか?と訊かれ)
それはないですね。
作ることが好きだって分かったのが、割と年いってからだったんだよね。

(※大関さんは43才です。)

最初の飲食店作ったときも、それまでまったく作った経験なかった。
だからどうやってこういう壁を作るとか、建築学科出ても全然分かんないからね。
ほんとに全っ然わかんなくて。

いま電動工具いっぱい使うじゃないですか。そういうのも持ってなかったんで。
こういう(壁に)石膏ボード貼るわけじゃないですか、ビスで。
これ全部ドライバでやってた。

誰かに訊いたりしなかった。
建築学科だから、同級生が大手の工務店に勤めてたんだよね。
それでちょうど現場が近いからと、作ってる途中のお店を見に来てくれた。
そいつに「これは電動工具買わなきゃダメだ」と教えてもらって。
でもまた話にならないような安物買っちゃって……
そんな感じでしたからね。

 

男なら、配られたカードで勝負しろ。

だから、「あれがない、これがない」とか言うの、嫌い。
「あれがないから出来ません」とか。そういうこと言うやつ、怒る。
この店は厨房の設備がないとか、こういう鍋がないからその料理は出来ませんとか。

「男だったら、自分とこに配られたカードで勝負しろ」と言う。女でも、言う。
「それがプロだよ」と。
そのカードで最前の手を尽くして、やるのがプロじゃないですか。

この物件(なんじゃもんじゃ)やるときもみんな言う訳ですよ。
ここは車両が入れないからダメだとか、木が生えてるから出来ませんとか。
そういうの聞いてると、やんなっちゃうんだよね。
だってこの上の家もみんな、同じ条件で建ってる訳ですよ、昔は。

(※なんじゃもんじゃより高いところに数十年前から建っている家は、
住人や、知り合いの農家の人などが建てたものだそう)

昔の人は(できないとか)そんなこと言わずにやってみて、実際できたのに。
今は誰もやろうとしない。

…まあ、そんなこと僕がほざいてても、通用しないけどね。
それだけ世の中が豊かになっちゃってるんだから。

 

 

「できない」というのがすごくイヤ。

たとえばこれは絶対ヒットするなっていう物件を紹介されたりすると、
断る理由なんかないじゃないですか。
断ったら、負けてるみたいな感じがするから。
絶対これで商売的にもうまくいくし、やりたがってるスタッフもいたりして。
だけど逃げたい訳なんだけれども、自分は。
知らなかったらよかったんだけど、逃げるのが、負けたような気がして。
それで、やっちゃうんだよね、バカみたいに。

もうひとつはね、断っちゃうとね。もう仕事の話来ないんですよね。
だから基本的に、仕事の話って断んない方がいいなっていうのがあって。

だからこれまでの仕事も、周りから「これやりましょう」「あれやりましょう」とか
「ここで働かせてください」とか、そういうのが圧倒的に多い。

持ってこられて、絶対いい話だって分かったんなら、とにかくやってみようって。
そういう風にやってきたんですよね。

 

これからやっていこうと考えている事業

別にないですね。仕事はやろうと思えばいろいろ作れると思うんですけど。
そのとき流れてきた案件をやるかもしれないしやらないかもしれないし。
面白そうで儲かりそうだったら、パクッと食いつく、という感じ。

 

若者へのアドバイス

……自分の人生なんかたいしたことないと思った方がいいんですよね。
ぼくなんか凡人なんだから、うまくいかなくてもしょうがないと思うし。

だからとりあえず、もがき苦しんでやってみるしかないんじゃないの?
それで何か面白さが見えてくるとか、だんだん分かると思うんだよね。

 

シェアハウスのお仕事をやっていて、嬉しいこと

シェアハウスは、みんな楽しそうに暮らしてるのが。
「楽しんでます」とか言われるのが、嬉しいですね。

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

お話を聞いているうちに、大関さんお手製の、暖炉の台が出来上がりました。

大関さん
「……習ったわけでもないし、テキトーなんだけどね。
数多くのテキトーの、積み重ねだよね。」

(1)からここまで読んで下さった皆さんには、
この「テキトー」 の意味が分かっていただけると思います。

自分の頭で、考えて考えて、自分の手で、とにかく最後までやってみる。
大関さんがずっと積み重ねてきたことって、そういうことかな、と思いました。

 

好きな本。

最後に、大関さんが影響を受けたという本を紹介します。

『ヴァージン—僕は世界を変えていく』(阪急コミュニケーションズ)
ヴァージン・レコードの創始者、リチャード・ブランソンの自伝です。

リチャード・ブランソンは、
17才で雑誌「STUDENT」を創刊し、20才にしてヴァージン・レコードを創業。
その後ヴァージン・アトランティック航空をはじめコーラや金融、映画館など
「ちょっと節操ないんじゃないの」と言われてしまいそうなほど
多種多様な事業を展開しました。

この本に書かれているのは、輝かしい「サクセスストーリー」ではありません。
そこではむしろ、うまくいかなかった事業、脱税・投獄、親友の裏切り、結婚の破綻まで
「常に挑戦し続けた、失敗だらけの半生」が真っ正直に綴られています。

印象的なのは、どんなに失敗しても、
リチャード・ブランソンが挑戦をやめないことです。
いつでも反骨精神とユーモアを失わず、わくわくし続けていることです。

大関さんがこんなことを言っていました。
「たとえ失敗したって、それでつぶれちゃうわけじゃないんだよ。
何度だって立ち直って、やり直せるんだよ。
って、若い人たちに伝えたい。」

いつもひとりで考えて、ひとりで決めてきた大関さんは、
この本と対話する中で、そう励まされたんじゃないかな、と思います。

かなり分厚い本ですが、その分内容もとてもとても濃いです。
興味のある方は、ぜひ手に取って読んでみて下さい。
あまりおしゃべりでない大関さんの代わりに。

 

 

トラックバック URL

コメント&トラックバック

再会した時から、雰囲気が被るなぁ、と思っていたけど、
「影響 」を受けていたのね。

横浜のハウス(建物)は、ほんとう に雰囲気に魅かれます。

Comment